迷産品ガイド(前編)
市川 篤
この原稿は、私が東京工業大学鉄道研究部に在籍中、部誌「つばめ」に寄稿を続けていた「迷産品ガイド」シリーズの原稿をまとめた総集編に、就職後に見つけた新たに見つけた品々の一部に関しての情報も加えたものです。
妙な品々を探しつつ、かれこれ十年位日本中を行脚してますが、この手のネタは全然尽きませんです。やっぱり狭いようでも日本は広く、また日々を追う事に色々な発想からモノが生まれているんですね。
さあ、次の旅先では、一体どんな「とんでもない品」が見つかることやら・・・。
[ 地域別索引 ]
「ハッカ楊枝」というのが正確な商品名だったかどうかは忘れてしまったが、いきなり火を噴くようなことはないのでご安心を。
ハッカの里、北見らしきアイディア商品で、ハッカのエキスを含んだ薄い緑色の一見して蝋のようなものが、先端部分に塗ってある楊枝。勿論、使用すれば口の中が少々涼しくなる。ちなみにこれを土産に買っていったら、結構好評であった。
ただ、私はこれを北見のドライブインで買ったので、残念ながら駅の周辺にあるかどうかは分からない。
名前が名前だけに[陸中]山田で売ってないはずはないと思うが、実際のところは未確認。
どういう代物かと言うと、喩えは悪いかも知れないが、胡麻の入った餃子の皮みたいなものをデカくしたものとでも言えようか。食べ方としては、揚げても焼いても構わないし、生のままでも食べられなくはない。とにかく一遍は勝負してみる価値はあると思うので、三陸に行く時は記憶の片隅にでも留めておいて欲しい。
私がこれを見つけたのは、何のことはない、宮古の駅構内の土産物屋である。確かJRの直営だったような気もするが、他にも、粟,稗,こうせん,きみ粉といった、我々には馴染みの薄い品を置いており、江戸時代の貧しい農民の食生活を体験したい方なんかは、そっちの方にも手を出してみてもいいんでは?
昔、江戸の町などの人通りの多いところで、ガマの膏(あぶら)売りが刀を片手に持ち、自分の腕などをちょっと傷つけこの薬を塗り、その効き目を宣伝しながら商売をしていたらしきこと、またはその口上の内容について、どこかで聞いたことのある人もいるだろう。
「ガマの膏」とは、昔から軍中膏として用いられていた油薬である。前指が4本で後指が6本のガマ蛙、これは通称“四六のガマ”というそうだが、その分泌液を膏剤に練ったものとされている。火傷、ひび、あかぎれ、切り傷などに効いたとのことだが、私はこんなものは既に、ヤブ薬としてこの世から消えたものとばかり思っていた。
ところがである。私が筑波山のケーブルカーを攻めるために、バスで筑波神社へ行ったところ、あちこちの土産物屋で「ガマの膏」なるものを売っているではないか!おまけに、その“四六のガマ”を飼っているという店まで存在するのだ。(この薬は1つ500円位だった。)
しかし、「ガマの膏」における製造元や成分についての表示を見ても、製造しているのは筑波じゃないし、別にガマの分泌液が入っている旨の表示もない。これでいささか気抜けしてしまったが、しかし買わないわけにはいかんという代物ではある。話のネタにもなるしと、その時は2つ程購入してしまった。
さて、これを実際に使った結果どうかというと、意外にも良く効くのである。軽い火傷なら1日もすれば元通りだそうで、今までの薬の中で一番いいと、これまたすこぶる好評なのだ。こんなことならもっと買っとくべきだったな・・・。
私が中学2年の時、クラブの合宿で行って見つけたものであるが、この手のものは他の場所でも広く売られているようだ。
要するに溶岩みたいな感じの、黒く、気泡を一杯に含んだ状態の大きな砂糖の塊とでもいえる菓子。「なんだそれだけか?・・・つまらん!」などと思ってはいけない。この菓子のポイント異様な固さを持つことにあるのだ。つまり、ナイフでサクッと切れないのである。
そういうと今度は、固焼き煎餅のように考えられてしまうかもしれない。
確かにあれもナイフですんなり切れるようなものではないが、あれはあれで最初から、そのまま噛めるように平べったく作られている。しかしこの溶岩糖、売っている状態がゲンコツのような塊であるから、いきなり食うわけにもいかない。
で、食べる時に本物の金槌が登場。ラップかぶせて、ドガシャン!
この品は言うまでも無く、ネーミングの絶妙さに尽きる!ここまでやられると、やっぱり「香り」が気になるところだが、残念ながら(?)、名前から連想されるような香りってのは付けられていない。
土産に買っていくとウケるかもしれないが、逆に変な目で見られる危険もあり、その辺は相手を選ぶべし。まあ、「下呂」が片仮名で無い分だけモラルは保たれているといえよう。
この菓子自体は、地元の旅館のお茶受けにも出される程のレベルで、結構美味しい。下呂駅は勿論、周りの土産物屋にも必ず置いている。
阪急箕面駅を出ると、駅前を横切る道を挟み、箕面スーパーガーデン(以前ここにあった無料ケーブルカーは知る人ぞ知る存在だった)へ続く坂がある。そして、坂の両脇には土産物屋が立ち並び、やたらと油の入った中華鍋が目につく。実はこれ、本物のもみじの葉に特別な衣をつけて揚げているのである。題して「もみじの天ぷら」というお菓子で、一袋300円のものからある。
食べてみると、天ぷらというよりは花林糖に近い。少々葉っぱの筋が食べていて気になるかも知れないが、とにかく何とかしてもみじの葉を食わせようという強引さで作っている感もあり、またそこがいいところかも。この菓子がもっと有名になれば、本当に食べるための“もみじ狩り”も行なわれるようになるかもしれない。
孔雀が放し飼いになっていて、餌などが自由に与えられるという、小豆島大孔雀園。ここの土産物屋で孔雀の羽根が手に入る(園内にも羽根は一杯落っこちているが、羽虫がついているそうなので拾わん方がよい。)。
羽根は一本丸ごと長いものも売っている(私は買って苦労した)が、いろんな加工品にもなっているので、そちらの方がお薦め。しかしながら、年数が経ってくると色褪せてきてかなり汚らしくなるので、注意されたい。
佐川駅のキオスクで売っている、甘味を付けた餅に山椒が混ぜてある菓子。色も“どよ~ん”としていて見栄えがせず、実際にマズイと思うので、一応忠告をしておきます。
饅頭と名は付いているが、実体は白餡入りのドラ焼きである。これもネーミングで勝負している部類。駅前の寂れた商店街の中で売っている。
土産に買っていったら、包装紙に昔の町並みの地図とおぼしきもんが印刷されておった。よく見てみると、その中にひときわ大きな建物が・・・。
「これってお城?」
「いや、直方に城なんかないよ。」
「じゃあ何これ?」
「成金の家じゃない?」
和歌山県の飛び地として有名な、北山村の特産品。買った当時は1本100円。和歌山駅前の土産物屋で販売していた。
「じゃばら」とは柑橘類の一種である。なかなか強烈な香りを持ち、試しに他人に飲ませてみたら、クレゾールみたいだと酷評された。
{以上が、1991年度発行の東京工業大学鉄道研究部の部誌「つばめ31号」原稿の内容を抜粋、整理したものである。値段、販売場所等の情報は当時のものであり、現在の状況まではわからないので注意されたい。}
それはまだ、普賢岳噴火(噴火で生成した溶岩ドームの部分は、後に「平成新山」と命名され、長崎県の最高峰となっています。)による火砕流災害の後の警戒区域の設定によって、島原鉄道で南島原と布津(ふつ)の間が不通になっていたころのお話である。
「生きた火山を見たいっ!」ということで、自衛隊まで出動し、警戒体制が続いている島原半島に“のこのこ”出かけていった私は、その不通区間を結ぶ貴重なる代行船で島原外港から布津漁港へ抜け、当時営業休止になってしまっていた深江駅まで延々と歩いたのであった。そして、丁度お昼であったということで、深江駅近くのスーパーに昼御飯を求めて入る。で、豆腐の類が並んだ一角を何気なく見ると・・・、「ピーナッツ豆腐」なる、黄土色のいと怪しげなる商品ありけり。
食してみんと1パック購入せしが、その甘きこと、許容範囲を著しく越ゆ。我、故に気色悪しくなりぬ。
・・・まあ、多少なりとも冷えてたのが救いだったか?
余りにも有名なものではあるが、そこらのスーパーやデパートに行っても売っていないと思うので、取り上げてみた。
平成2年の夏、ここから津軽鉄道に乗ろうとしたら、切符発売窓口に「石炭100円」と書かれた貼り紙があったので思わず勝負。拳大の半分位の大きさの石炭が一個、「乗車記念」「ストーブ列車」といった文字入りシールの貼ってあるビニール袋に入った形で出てきた。
この手の物は、鉱山に縁のある鉄道路線が消える時に記念品となったりもする(JR宮田線廃止時の石炭,同和鉱業片上鉄道線廃止時の硫化鉄鉱石など)が、いつでも手軽に買えるという点でここの石炭は貴重。
玉陵(たまうどぅん)近くの郷土料理屋(「わらじ屋」だったかな?)のメニューにあった。一杯300円。「ゴーヤー」とは「にがうり」のことで、要するにこれは、にがうりのジュースである。
試しに頼んでみたら、シロップが別に出てきた。取敢ずはそのままで飲んでみる。
「・・・うぷっ。」
何とも青臭く、激烈なる苦さだ。(ぎょえ~。)
堪らず、シロップをドバドバと大量投入。で、飲んでみると、口に吸い込んでいる間は青臭甘い感じでそれほど抵抗ない。が、飲み込んだ後に、苦さが口の中にブワーッと広がる。これを飲むときは、一気飲みした方がダメージが少ないようだ。
このジュース、夏バテが吹っ飛ぶ味とか言われているようだが、確かにそういった面はあると思う。感覚的にはショック療法に近いものだと思うけれども・・・。
尚、このゴーヤージュース、沖縄料理を出すような店ならどこのメニューにあってもおかしくない程、地元では名前が知れてい。ただし、300円より値段は少し上がるかも。
ジーマミーというのは地豆、つまり落花生のことである。そのジーマミーの搾り汁と薩摩芋の澱粉で作るらしい。普通は生姜と醤油で食べるものかと思われる。
先に書いた「ピーナッツ豆腐」とは異なり、こちらは白色で、一見して普通の豆腐のようである。しかし食べてみるとネチャッとして油っぽく、何とも重たい味。しつこいので、あまり沢山食べられるような性格のものではない。
「ゴーヤージュース」のあった首里の郷土料理屋で単品300円となっていたが、何らかの定食に付いてくるような代物なので、そちらを頼んだ方が量も少ないだろうし無難。
私は玉泉洞の「ココナツハウス」で飲んだが、琉球村などでも飲める。ただし、玉泉洞ではサービスで果肉の賞味が出来る上、1つ700円。他で見た限りでは800円だったので、飲むならここが良いかと思う。
ココナツ(=椰子)の実の端の方を鉈みたいなものでスパッと切ってくれるので、後は中に溜まっているジュースにストローを突っ込んで飲めばいいだけ。ポカリスエットを薄くしたようなほんのり甘い味で、おいしいにはおいしいのだが、なにせ量が多いし値も張るのが難点。私の場合、友人とワリカンで勝負してみたのだが、二人で飲んで丁度いいといった感じであった。
さて、サービスで付けてくれた果肉の方であるが、これは醤油をぶっかけて渡された。少々面食らったが、これが烏賊の刺し身を少し柔らかくしたような味なのである。思わず、「寿司のネタとしても通用するんでないか?」と感じたほどだ。
ただ、土産にココナツの実を持って帰った日にゃ、鉈があるなら話は別だが、そうでなければこれを捌くのはエライ大変なので注意が必要。家では最初、包丁でこれに挑んだが、刃こぼれしてしまう被害が出、最終的には鐫や金槌なぞに救援を求めねばならぬ事態とあいなった。何とも穏やかでない。
また、古くなると油が出てきてしまい、相当まずくなる。現に昨年の春作業の時、部員の何人かは経験済みだろう。
まあ、このように書いてもピンと来ない人もいるだろうし、一応ここで、実の中の内部構造は説明しとかねばなるまい。
ココナツで食用とするところは、種子の殻の内側の部分である。殻にぴったりと白い果肉が付き、その内側にジュースが溜まっている。そして、種子の外側は分厚い繊維質だ。
実際、この繊維質を剥ぎ取る作業だけで、鐫と金槌の世界になる。そこだけで時間は結構かかるが、一番の問題は種子の殻を如何にして割るかということ。殻の堅さは半端ではなかった。私の場合、コンクリートの上に種子を置き、金槌で力任せに叩いて何とかヒビをいれた。この場合、中のジュースが零れて台無しになると思われるかも知れないが、そこはよくしたもの、種子の天辺の一箇所のみは柔らかく、そこに小さな穴を開けてジュースを先に取りだしておけるようになっている。
今では、値段は高めだけど、横浜の中華街(根岸線石川町駅が最寄り駅)の道端などでも飲めるようにはなっている。
緑とピンクの2種類がある。シングル220円で、ダブルだと320円。
何とも形容しがたい、サボテン独特の一寸癖のある香りが付いているが、まずくはない。緑の方が若干香りが強いような気もしたが、実は着色料が違うだけなのかも知れない。とにかく、味より香りで特徴付けられるアイスクリームだといえよう。
さて、ひめゆりパーク内ではその他にも奇妙きてれつなものが目白押しである。「カクタス」というレストランのメニューの一部を紹介すると、サボテンそば御膳1300円,サボテンざるそば900円,サボテンつゆそば900円,アイスクリーム(サボテン)400円,シャーベット(サボテン)400円などとなっている。また売店の方でも、アロエようかん,サボテン砂糖漬け,サボテンピクルス,サボテンゼリー,サボテン奈良漬けといった品々が並んでいる。友人と手分けして試食してみたが、結局、サボテンをここまでして食わなくてもええじゃないかという結論に達した。
目の前でさとうきびを機械で搾って作ってくれる。1杯150円。
目茶苦茶に甘くて却って余計に咽が乾きそうな印象を受けるかもしれないが、実際はそうでもない。ほんのり甘い味で、独特の風味がある。黒砂糖をただ水に溶かしただけでは、こんなになるのかどうかは疑わしいといった風味だ。これもお薦め品。
これはもう那覇市内では、そこかしこの土産物屋で売っている。3本入って300円とか400円である。
周りの緑色の皮を剥き、中の白い芯の部分を齧って汁を飲むのであるが、まるで竹を齧るがごとき感覚。噛み終わった残骸はごみ箱へ吐き出すしかないのだけれども、口の中に繊維が散らばってしまうので、出来れば口が濯げるようなところで噛んだほうがよい。1本噛むのにも相当疲れる。試しに1袋位は買って帰っても良いだろうが、沢山だとハマることは確実。飽きてしまったら、残りは出来れば搾ってジュースにしてしまうべきだろう。
本当に土産物が何にもない西表島。そして、そんな「何もなさ」の中から生まれたといっても過言でないような、どことなく間抜けな代物。
要は、石膏でイリオモテヤマネコの足跡の型を取っただけの物なのである。“手形”という表現からみて、前脚なんだろかやっぱり?大原の「西表レンタサイクル」という店で売っていて、1個500円なり。
全く、こんなもの誰が買うというんだ?(といいつつ、やっぱり買って来ている私であった。)
「飲む極上ライス」という、よくわからないキャッチコピーのついたドリンク。平良港前の「マルマサ菓子店」の自動販売機にて1本100円。後で製造元を見たら、正に買った場所そのもの、「マルマサ菓子店」となっていたので唖然としてしまった。
原料は白米,砂糖,餅米,麦,乳酸という極くありふれたもので、どろっとした清涼飲料水。「飲む雛あられ」というネーミングがぴったりではないかという味。結構おいしかった。
久部良の「西泊もち店」とかいう、塀に看板だけ出している、民家だか店だか分からないようなところで作っている。6個入りで500円。与那国空港の売店でも売っているが、出所はここらしい。
名前の通り、クバの葉にもちが包まれているが、別に餡などが入っているわけではない。赤と白の2種類があるみたいだ。私の買ったのは赤い方で、明らかに黒砂糖入り。多分、色の違いは、使っているのが白砂糖か黒砂糖かの違いだけだろう。甘味は極く控えめで、クバの葉のかどうかは良く分からないが、仄かな香りがついている。
クバの葉は笹の葉と同じように保存力が強いものと思われ、もちは4,5日持つ。余り大量に買い込むようような性格ものでもないが、少しだけなら無難な土産だろう。
玄米のドリンクである。1缶100円だが、スーパーなどでは1リットルパックでも売っているようだ。
味はあめ湯と重湯を混ぜたような感じ。おいしいとは思わん。
竹富島生まれの謎の香辛料。竹富島でも勿論売っているが、石垣島離島桟橋前の「瀬戸商店」に置いてある。
見た目は胡椒の様だが香りは独特で、しかも胡椒よりは辛目。それでも料理用途としては、胡椒に準じた使い方になってしまうのは仕方ないか?ちと慣れない味なので、普通は抵抗があると思う。
東京の会社(アイスター商事)が作っているにも関わらず、何故か東京で見かけた記憶がないドリンク。なしてそれが矢坂なぞで売っているのだろう?売っていた場所は、この品の提供者によると、駅前の個人商店だそうだ。
空き缶には、「アルファエーは、北米産アルファルファ(マメ科の植物)を原料とした、ミネラル豊富な清涼飲料水です。」と書かれているが、調査の結果このアルファルファという植物、実はとんでもないことに「牧草」であることが判明した。筆者が今までに遭遇した数あるゲテモノドリンクの中にも、このような「牧草ドリンク」というものは流石になく、今後ともこの分野での発展が期待される。
味は何とも表現し難いが、マウンテンデューの炭酸なしを薄くしたようにも思えるもので、決してまずい飲み物ではない。色はいれたお茶のような黄色で、香りもそんなにはしない。
であるからして、仮にこれを温めて、
「お茶が入りました。」
とかいって黙って出したとしても、普通の人は口に入れるまで分からないと思われる。誰かやってみてくんない?
色は奇麗なワインレッド。提供者が見つけてきたのは上川であるが、製造している場所は芽室だそうだ。
ちょっと酸味のある清涼飲料水で、飲んでいて全然黒豆だとは分からない。
出羽に古来より伝わる山伏の保存食。お湯で2~3分戻してから使う。
香りは確かに豆腐だが、歯ごたえは荒削りのカツオブシといった感じ。まるでユバである。キュウリと一緒に酢の物にしたりすると合うようだ。
売っていた店は、山寺駅近くの土産物屋であった。
何と言っても小坂鉄道の起点だった場所だけに、このネーミングは無条件にポテンシャルが高い。まあ、内容はただの「黒ゴマ入り饅頭」なのだが・・・。
売っているのは大館駅構内の饅頭屋で、値段は80円と安い。話の種に買っていくにもお手頃だろう。もっとも、大館の場所や地域の特色を知っている相手でないとネタとして通用するかどうかは甚だ疑問であり、普通はそのような人を見つけるのからして大変だろう。
ちなみに、色彩学的対称性を考慮してかは知らないが、白鉱饅頭という物が存在するともいわれる。
大館駅構内の特産品売り場に置いていた品。缶に書いてある絵によれば単なる洋梨の一種のようだったので、これは名前で勝負する類だと思われた。
けれども実態は予想に反して桃に近く、かなり酸っぱいために2個以上食べるのはツライというから実力もなかなか(?)。
地下水などの真水と海水の混じる所にしか自生せず、宮古島でしか採れないつた科植物。直径1mm位の緑のつぶつぶが連なって数cmのぶどう状の房を形成している。
商品化されたもの(200gで約1200円)は水分を飛ばして塩漬けみたいになっているため、食べる前に水で戻してやらないとだめであるが、その分長持ちはする(賞味期間1年)。サシミと同じようにそのまま食べられ(逆にタレなどに漬け込んだりすると、浸透圧でしぼんでしまう。)、酢醤油,酢味噌,ドレッシングなどに付ける。プチプチと、そしていくらかヌメっとした食感。うまいという部類に入る代物である。
尚これは、宮古島の各土産物屋の他、沖縄本島でも琉球村などで売っている。
先に述べた「げんまい」の類似品で、つまりそんなにおいしくはないドリンク。違うところと言えば、甘味料としてわざわざ黒糖が使われていることぐらいなので、あめ湯と重湯にプラス黒糖という味だとしか表現出来ない。
やはり「マルマサ菓子店」で製造していて、1本100円。
原料は、黒糖,白米,香料としか書かれてないし、また飲んでも、わざわざ他の物を混ぜ込む必要はないと感じられるドリンク。黒糖の茶色と、お粥状の白米の白い濁りが混ざっただけのような色をしている。単純に重湯に黒糖を入れただけのように思えるが、味自体は合格といえる代物。ケチが付くのは、自動販売機から出てきた時点で、既に製造されてから4年の歳月が経過していた事くらいか?
これも「マルマサ菓子店」の製造で、1本100円。
宮古島の「Aコープひらら店」なるとんでもない場所で、何故か「青果」として売られていた。150gで850円の謎の特産品。海藻なのだろうが形は珊瑚に似ていて、色は透明感のある濁った白色。乾燥した状態で箱に入っている。
箱には原料名や保証期間、並びに製造年月日などは一切書かれていないが、裏に「おいしいうるすの作り方」という説明は載っている。商品名が「うるす」なのに「うるす」の「作り方」とあるのは妙だが、これは調理の前後で名前が変わらない特殊な例なのかも。要は、お湯の中でこいつを全部溶かしてやって冷やして固めれば出来上がりという、所謂寒天に似たものだが、いざ作ってみると、濁った固まりかけの大和糊みたいなもんが出来てしまう(「てんぐさ」のエキスを抽出して作る方式の寒天に比べれば、「うるす」のコロイド粒子はでかいと予想される。そしてコロイド粒子が大きいと、密度の方は逆に小さくなるだろう。不純物が沢山含まれていることも見逃せない。色が濁り、大和糊的感触になるのは多分このためだ。)。
食べ方であるが、和え物にしたり砂糖を加えたりしてくれと箱には書かれている。しかし、口に合うかどうかは甚だ疑問。味付けと舌触りと磯の香りが何ともミスマッチで、我が家では大部分が廃棄処分されてしまった。
「健康食品まつやにあめ」という怪しいキャッチフレーズまで付いて、熊野市駅のキオスクで販売されている。原材料は、黒砂糖,りんご飴,はつみつ,松葉のエキスとなっていて、黒砂糖が飴の色を茶色にしているように見える。
全然癖も無く、普通の飴と見分けがつかない味。話のネタに買って帰ったところで、周りの人々に被害を及ぼす心配はない。
徳島産のすだち(柑橘類)の果汁を10%未満ながら含有し、腸内のビフィズス菌増殖を助けるというオリゴ糖も入ってる。温めてもうまいかも。小さい缶に入っていて、内容量は190グラム。
色は「はちみつレモン」にそっくりで、モニターのぎょぴ(物部)氏がいうように、味は蜂蜜入りのグレープフルーツジュースのようでもある。が、香りは明らかにすだちのものであるし、酸味の加減もよく味わうと独特。飲んだ後には柑橘類特有の余韻が舌に残る。
ちなみに購入場所は新宮駅にあるJR西日本のジュースの自動販売機である。
昔、厚木で行なわれたソフトボール大会の帰りに「あさぎり7号」を待つ(注:当時私は藤沢に住んでおり、本来帰るべき方向ではない方へ向かったのでした。)間にめっけた代物。本厚木駅構内のデパート、「ミロード」1階の厚木名産コーナーにて、当時1壷824円なり。田螺(たにし)が食べ物になるということは部内で結構広く知られているようだったが、実際に食べたことがある人は極く僅かでマイナーなことには変わりなさそうなので取り上げてみた。
田螺とゴボウを、山椒やら酒やらを使って味付けした丹沢天然味噌で煮上げたんだそうで、要するに佃煮の一種。壷の蓋の部分に掛けられていた紙には、相模古謡「童うた」と題して以下のような歌詞が載っていた。
『ターニシターニシ コートコト
いやまのまあちい いかねえか
いいやいいやの コートコト
きょねんのはるも いったらば
さんしょのみそで こねられた』
この「童うた」では、「いやま」の町に出かけると味噌付けにされて食われてしまうと嘆く、かわいそうな田螺君の悲哀が浮き彫りにされているように思える。しかし、出かけるのがいやだいやだといっている田螺君であるが、すでに鍋の中で「コートコト」と煮られている最中じゃないんか?どことなくのどかな雰囲気が漂う中、いずれにしろこの状況下では、田螺君はすでにオワっているとみていいだろう。ああ、貴重なるタンパク源に、合掌!
「いやま」という街がどこにあったのかは知らないが、こんな唄になっているようじゃ、随分と厚木における「田螺の味噌煮」の歴史は長そうである。海から離れたこの地域でのタンパク源といえば、昔は田螺が一番手頃だったのかも知れない。
流石に長年この地方で食べられてきたらしいことだけはあって、飯のおかずとしては合格になる味。ただし断っておくが、私は田螺がおいしいと思ったのではなくて、あくまで味噌がおいしいと思っただけである。田螺自体については、身は固めで、気のせいかジャリジャリしているような気がした程度の感覚しかなく、実際には、入っててもそうでなくてもあまり関係ないような・・・。まあともかく、食えるんだからいいや。
駅から歩いて15分から20分の所、鳴子でも一,二の規模(駐車場完備,実演販売有り)を誇るこけし屋さんの一角で売っている。それなりの大きさで、値段は600円程度。パッとしない名前だが、要するに白木というのは色が付いてないということ。つまり、あろうことか、のっぺらぼうのまま売りに出されているというわけ。
置いてあった見本品は、色は塗ったが殆どトーテムポールだという状態。「旅の思い出に皆様で色を付けてみませんか?」ってなキャッチコピーが付いてたそうだが、こんな見本ではいまいち説得力が・・・。キャッチコピーの通りに皆で色を付け、後は記念に部室にでも飾っておこうと考えた発見者の方は、買ってそのまま新歓合宿(面白山)に持っていき、これを公開したのであったが、見せた途端に一同爆笑!結局、笑われるだけ笑われたが、意に反してのっぺらぼうのまま、こけしは結局上京してしまったとか。
このように、これは笑いをとるにはうってつけの土産として推薦できる。が、惜しむらくは、「首が回る」という鳴子こけしの特徴が見られないことである。
栂池のバス停からメイン通りを下ること約3分、コンビニに隣接した土産物屋で売っている。製造は長野市内。
食べてみると、甘い中に山葵の香りがまず押し寄せてきて、次に軽くピリリと来る感じ。人によっては一枚全部食べてもいいなどとも言っとるし、敢えて、味に関しては好みの問題だとしておこう。同じ「わさび」系菓子で比べると、沼津の「わさび餅」より味にインパクトがあることは間違いなく、長く記憶に残る味ではあろう。
{以上が、1992年度発行の東京工業大学鉄道研究部の部誌「つばめ33号」原稿の内容を抜粋、整理したものである。値段、販売場所等の情報は当時のものであり、現在の状況まではわからないので注意されたい。}
それは、私が通い慣れた東工大を追い出され、新たに新天地で大学院生活を送りはじめて間もない4月初め、ひょっこり東工大に遊びに寄って家へ帰る途中のことであった。
中央林間にて、やって来た小田急の各駅停車に乗った私は、列車が比較的混んでいたにも関わらず運良く席が取れ、そのままうつらうつらしていた。それでも、近くにいたOL達のおしゃべりは何となく聞こえていたのだろう、ふと、
「へえー、モロヘイヤ饅頭だって!」
とかいう声で我に帰った。
「あれっ、知らない?モロヘイヤっておいしいのよ。」
「えっ、そうなの?」
“確かモロヘイヤと言えば、ホウレンソウより桁違いに栄養価が高くて不味いエジプトの草のはずだけど、一体何の話だ?”と、窓の外を見たら、モロヘイヤの饅頭を宣伝している看板が目に飛び込んできた。何と、我が藤沢市内の湘南台駅じゃないか!
灯台下暗しとはこのことだとばかり、翌日に早速、その「マルヤ」という和菓子屋に足を運んでみる。税別で1個80円という値段で、皮が濃い緑色をしたその饅頭は売られていた。
「今日は部の春作業(部有の鉄道模型の修理点検作業)最終日だし、差し入れに持って行くのに理由が立つなあ。そうすれば、被害者は自分一人に留まらないだろう。」などと良からぬ事を考えつつ、「モロヘイヤまんじゅう」の旗がひるがえるその店で、十個ばかり購入。再び東工大に行き、春作業が一段落着いたところで、その場に居合わせた人々に食べてもらった。
初めは茶饅頭と間違えて食べている人も見受けられた位だから、味の方は余りぶっ飛んだものではない(だけど普通、茶饅頭って皮は茶色くないか?)。ただ、
「後味がモロヘイヤしてる。」
という的確なる感想が多数聞かれたことも事実である。
これを読んでも、何を言っているのか分からない人には、実際に最近八百屋にも出回りつつあるこのモロヘイヤを、一度食べてみることをお薦めする。
「召し上がり方」の一つとして、「鮨のように」(個人的にはこの表現、すごく好き。)とも書かれている文字どおりの品で、鮨飯の代わりに蒲鉾を使っている。まとまった大きさで売られているので、普通の蒲鉾同様、食べる時には適当に切ってやる。
これを販売している「河内屋」という店は「鮨蒲本舗」を名乗る鮨蒲専門店で、ネタの種類は豊富。覚えているだけでも、うに,ばい貝,あなご,さより,あわび,こんぶ等々、とにかく一杯並んでいた。値段はネタの種類で違ってくるが、安い方のばい貝やうにだと500円弱,高い方のあわびで1030円といったところ。蒲鉾には平目が使用されているそうで、どうやらそんなに低俗な食べ物ではないらしい。
保存料が入っていないためすぐに悪くなるのが難点だが、まずくはないので、速攻で帰宅する時なら土産として宜しいのではないかと思う。
新歓合宿(雨晴)での差し入れ品。パッケージの「類似品に御注意下さい」という「ただし書き」は笑えた。(そんなもんがほんとに出回ってるのかい?)
長野駅構内で売っていて、1瓶600円程度。瓶の説明では、斑尾高原農場で作っているそうだ。
長野の変わりジャムとして、「こけももジャム」なら今まで何度も見ているが、「くり」は初めて。
「栗ねえ・・・。ちょっと味の想像がつかんぞ。」
てなわけで、買って帰る。
しかし食べてみたところ、何のことはない、味はほとんど「栗きんとん」であった。ジャムと呼ぶなよ、こんなもん!
長野駅前の「塩沢商店」で400円弱で手に入る、ほのぼのとした飴。
重量250gのそば飴が、幅13cm,長さ16cm,厚さ1cm強の程度にのぺーっとのされ、袋にそのまんま“で~ん”と入っている。そして素晴らしいことに、それと一緒に「ぶっかき」用の木製小槌まで付いてくるのだ。
見たところすごいヤワそうな小槌なので、飴がぶっかけずに小槌がぶっかけるようにさえ思える。本当に飴を「ぶっかく」ことが出来るんかいな?
そんで実際にやってみたら、それは全くの杞憂であった。飴が想像よりも遥かにヤワであったために、軽く叩いただけでぶっかけたのだ。
どうでもいいけど、味の方はまともである。
わたらせ渓谷鉄道水沼駅のホームにある、水沼温泉センター内で発売。群馬県勢多郡黒保根村で作られるので「くろほね」という名が付いているのであり、饅頭に怪しい動物の骨が入っているとかいう理由でこの名前になっているわけじゃない。
皮は薄い黄色で、餡は山椒の芽の佃煮である(んなもん入れるか、おいおい?)。しかし、意外においしいから驚き。
「まんじゅう」の定義とはそもそも何であるのかと、考えさせてくれる品。「まんじゅう」と名乗りつつも、中に餡が入っていない。つまり、全部が皮(う~、表現が適切でない!)の状態。そしてその中に、刻まれた山菜が点在しているのである。
どんな山菜が入っているのかという点も非常に気になるところだが、そもそも原料が何であるかという表示が一切無い(怪しい!)のでよくわからない。確か、蕨だか薇(ぜんまい)の類とか木くらげのようなものが入っていたような?
甘さを抑えて少し塩気を効かせてあり、饅頭の皮としては合格の味。しかし、それオンリーとなると話は別で、しかも山菜を入れることでおいしくなっているようなこともない。
売っていた場所は、「くろほね木の芽まんじゅう」と同じ。1袋3個入りで350円。
飯山線からは遥かに離れた山の奥、「グリーンピア津南」の売店で、1本500円位で販売していた。
白っぽくて透明感のある煉羊羮に、ざくざく刻まれた蕗の薹が入っている。「何じゃこれ?」と思う位、蕗の薹が羊羮中に散らばっているのが透けて見えるのが特徴。蕗の薹の香りが強いが、独特の苦さの方は甘さでごまかされている。蕗の薹が好きな人になら、喜ばれそうな羊羮である。
たんぽぽが食べられるという事実。これは、食費を少しでも浮かせようと日夜努力を重ねる、一部の人々には朗報かもしれない。たんぽぽだったら、そこら辺探せばいくらでもあるからなあ。まあ、実際に食ってても、私は止めませんです。
これもやっぱり、水沼温泉センターで販売。大間々町農業共同組合の手作りの品らしい。
たんぽぽ漬けと聞いて、花が漬けられているような印象を持つ向きも多かろうと思うが、実際に漬け物になっているのは、たんぽぽの根っこである。平均直径7~8mmの物が適当な長さに切られて、100g単位でパックされているわけなのだが、私はこれを見て、
「たんぽぽの根っこって、意外にでかいんだなあ。」
と思った次第である(本当に普通、こんな太さでしたっけ?)。
醤油漬けと味噌漬けの2種類があり、私が買ったのは醤油漬けの方。味は普通といえるような物であったが、何だかゴボウの漬け物を食べているような歯ごたえであった。
パックには、「あざみ」の3文字しか商品名として書かれていなかった。これだけでは何だか分からないだろうけれど、要するに「沢あざみ」を砂糖醤油らしきもので漬け込んだ漬け物なのである。非常においしく、いわゆる後を引く味。
長野駅の土産物屋で売ってはいたが、製造元があるのは、鉄も通わぬ鬼無里。あまりに場所が渋すぎるので、後で地図を見るまでどこだか分からなかった(よわい・・・。)。
その鬼無里では、「あざみ」は昔から食べられていた物なんだそうである。「こんなもの食っちゃうの?」と驚かれる向きもあろうかとも思うが、何が食われても不思議ではない長野県(そこまで書くか?)ゆえ、この程度ではまだ大人しい。
「健康と美容に夢のフルーツ、マルメロドリンクを!!」という歌い文句が書かれ、果汁が10%入って1缶190g。森吉町農業共同組合が販売元である。
薄い山吹色したドリンクで、香りは素晴らしく良い。強いて言うなら、梨の香りに似ているかな?
しかし、味の方は酸味がきつく、しかも後に残る。りんごジュースの激酸っぱ味(何ちゅう味じゃ!)とでも表現できようか?
さて、マルメロとはどんな果物なのか?日本古来の言葉であるわけがないからどうせ無駄さ思いつつも、辞書を引いたら何と載ってたんですなこれが!
それによると、マルメロというのはポルトガル語で、日本では木瓜と書くらしい(キュウリと実に紛らわしい!)。中央アジア原産のバラ科の落葉喬木で、別名セイヨウカリン。花は白か薄紅色でボケに似、果実は黄色で円く、外面には綿毛を被る。甘酸っぱいので、普通は砂糖漬けにするそうだ。
しかし、砂糖漬けにするのが普通なんじゃあ、生では食えたもんじゃないってわけか?やっぱり、果汁が10%でこの味じゃあ・・・。
10%未満ながらも、一応は果汁が入っている缶ジュース。色は薄いワインレッドとでもいうべきか。飲んでみたら、まあ、おいしいことはおいしいが、味も香りもさくらんぼの缶詰そっくりであった。
それもそのはず、何と製造元は三和缶詰株式会社天童工場である。これでは、缶詰を作った時の残りのジュースであることは火を見るよりも明らかだ。お~い、これって反則じゃないんか?
販売元は名古屋に本社のある「ポッカ」で、売られていたのは富山。何とも販売経路が複雑なドリンクである。
1つで7年,2つで14年,3つ食べれば死ぬまで生きると昔から言われている、有名な延命長寿の温泉玉子(3つ食っちゃうと延命効果は無くなるんか?)。箱根の大湧谷の温泉(水温約80℃)で茹でられているのだが、玉子は何と、ロープウェイでそこまで貨物輸送されているらしい。水温が高いため、他でよくある温泉玉子のように黄味だけ固まったようには茹であがらず、玉子は完熟の状態である。
さて、「黒玉子」という名前からも分かるように、茹でると玉子の殻が真っ黒になるのが、ここならではの特徴。殻が黒くなるのは、
H2S+Fe2+ → FeS+2H+
という化学反応が原因である。つまり、温泉に溶け込んでいる硫化水素と玉子の殻に含まれる2価の鉄イオンが反応し、黒い硫化鉄が出来ているのだ。
6個入りで1袋500円。調味料として、少しばかりの塩も付いてくる。
漢字では「寒作里」と書かれる香辛料。上杉謙信の陣中糧秣であったというから歴史は古い。売ってた場所は、「そばぶっかき飴」と同じである。
肉厚の唐辛子を雪にさらした後、塩,糀,天然香料数種を加え3年以上漬け込み熟成させたと、商品の説明にはある。これを見て分かるように、これは相当に辛い物なのである。
山葵,辛子,七味唐辛子等の代わりとして、何にでも使ってちょうだいなという説明書きあり。だが、実際に色々試したわけではないので、本当に無難に使える物であるかは分からない。辛い物が比較的苦手な私が評価するのも後ろめたいが、ちょっと舐めたところ、辛い中にもちょっぴりの塩味と柚子の香りが効いて、良い味にはなっていると思う。辛い物に強い人は、一度お試しあれ。
これも「グリーンピア津南」で売っていた代物。本物の山百合が羊羮の中に点在している形態になっている。
といっても、実際に羊羮の中に入っているのは山百合の花ではなく、根っこである。いわゆる、ユリ根としてこの辺でも売られているものが、小豆色した土台の羊羮の中にところどころ白い模様を描いているのだ。
味は普通の羊羮とそう変わらない。
何と言っても、名前の付け方が絶妙。赤木山麓の宮城村で昔から作られていた「唐がらしみそ」に、にんにくを加えた風味みそである。
にんにくの臭いが他人様に多少ご迷惑をかける事から、この名前が付いたという。まったく、よくもこんな名前を考え付くものだ。その上、ブレンドされたにんにくの量により、「大迷わく」,「はた迷わく」,「ご迷わく」の3種類があるというから、芸が細かい!
味の方は確かに辛いが、我慢できないほどではない。私の買ってきた物は、上で挙げた3種類のどれに相当するのかという表示がなかったのであるが、にんにくが入り過ぎている味の感じで、ちょっと閉口・・・(ひょっとして、「大迷わく」だったのか?)。だが、これ位の刺激のある味が丁度いいと言う人は絶対いるだろうし、評価は人それぞれではっきり分かれそうだ。
えっ、私?もう買うことはないだろうな。
これも購入場所は「グリーンピア津南」である。
それまで1,2度「またたび製品」に手を出して、かなりゲロゲロの思いをしていたため、名前からいっていかにもヤバそうだと考えて買った羊羮だったが、食べてみると、一体何の羊羮なのか分からないような当たり触りのない味であった。色は薄い黄土色というのが一番近いか?
最初に書いてしまうが、とにかく素晴らしい味である。旅行の度に各地でしょうもない迷産品をつかんでくることが多い中、たまにこういう大当たりが出ると何か嬉しい。
名前からは、どういう珍味なんだかわからない(「街道」が「珍味」でないことは言うまでもないけど。)が、正体は何と、味付け乾燥蒟蒻なのだ。で、これにはイカ味と牛肉味の二種類がある。
薄っぺらく、一瞬するめを連想させるような色をしているのだが、コリコリしてておいしい。酒の肴として、特に日本酒向けの味と評せる。
購入場所は山形駅の新幹線ホームの売店なのだが、実は「かみのやま温泉」が本場らしい。値段は一番安い物でも520円。
「信州の自然が育てた伝統の逸品」という宣伝文句とは裏腹に、今までで一番食べてみるのが辛かった品。原材料名のトップに「クロスズメバチの幼虫」と書いてあり、缶詰になっていて中が見えないとはいえ、長野駅で買うときにも結構長い間悩んでしまった。工大祭前夜祭で罰ゲーム用に使ったが、罰ゲームの範疇を超えているということで、途中で廃棄処分に・・・。
味は普通の大和煮の味であるが、何と言っても幼虫の大和煮である。そんなことを考えつつ、ただでさえ嫌だと思いながら口にいれると、少しシャリシャリしてるあの食感が、気持ち悪さを増大させる。考えてみれば良くもまあ、あの時食べた人々は吐かなかったものだ(注:一人は平気な顔して食べていた)。
製造元は伊那のとある有限会社。缶詰には次のような説明書きもついていたが、もう私の方からコメントすることは何もない。
「信州高原に成育する地蜂(学名クロスズメバチ)の幼虫を、巣から取り出し、伝統の味付けをしたものです。たんぱく質・カルシューム・鉄分など多く含まれ、理想的な食品として昔から珍重されてきました。お酒肴に、又炊き込みご飯に、あるいは栄養補給に申し分なく、心からおすすめする高級珍味です。」(頼むから炊き込まないで~!)
岡山大学の自動販売機で1本200円で販売。販売元は、兵庫県西脇市野村町1370番地の株式会社あしたば健康堂というとこ。
「あしたば」は漢字で「明日葉」と書かれるように、朝に葉を摘んだら、翌朝には新芽が出てくるといわれる程に強い生命力を持っている植物。この辺では、伊豆諸島で盛んに栽培されているというのは良く聞く。今まで、西脇の名物が明日葉という話は聞いたことがないけれど、この気合いの入った社名から推察するに、やっぱり栽培してるのかいな?
しかしこの会社、いかにもドリンク類はこれだけしか販売してない素人ですよってな感じが、缶だけ見てもヒシヒシと伝わってくる。
『品名・清涼飲料水』と、まあこれはいい。『原材料名・果糖ぶどう糖液糖、アシタバエキス、脱脂粉乳、殺菌乳酸菌飲料乳製品、酸味料、乳化剤、香料』だ?本当に何入れてるか分かって作ってんのかな。果糖ぶどう糖液糖はまだいいとして、殺菌乳酸菌飲料乳製品とは何ぞ?『内容量・250g』で200円というのは、明日葉が貴重なせいか、はたまた会社の経営が苦しいせいか?『製造年月日・缶ぶたに記載』とかいって、ちゃっかり1年経ってるぞ。まあ、年数の問題では宮古島のマルマサ菓子店よりましだと思うけど、缶が所々錆びとるんですが・・・。『使用上の注意・よくふって冷やしてお飲み下さい,開缶後はすみやかにお飲み下さい』との表示に至っては、もうあんまり言う気力がないけど、薬か何かとお間違えになっているのでは?
さて、最後に中身の紹介をしておこう。
色は商品名の通り、白。味は所謂カルピスウォーターだが、飲んだ後に口の中に残るゴワゴワ感は何?カルピスの飲み終わった後の感覚とは、同じようで違っている。
{以上が、1993年度発行の東京工業大学鉄道研究部の部誌「つばめ34号」原稿の内容を抜粋、整理したものである。値段、販売場所等の情報は当時のものであり、現在の状況まではわからないので注意されたい。}
「あ、さぁて、あ、さぁて、あ、さぁてさぁてさぁてさぁて、さてはナンキンたぁますぅだれぇ。」
有名ではあるけれども、まずそこらで見かけることはないという点で、貴重な存在価値がある品だと思う。以前、グリーンピア津南の売店で600円位で販売していたが、今は売っていない。しかし、その後、東京は深川の「たかはし」という土産物屋や越後湯沢駅の土産物屋に並んでいることが確認されている。
竹の棒が簾状に繋げてあるのだが、棒の長さの方向の一方のみ、それぞれ隣の棒との位置関係を所定の位置からずらすことが出来る。これでもって、「つりざお」とか「国旗」とかを表現出来るというのだが、やってみるとなかなか・・・。残念ながら、私にゃ手に負えそうもない。
つうわけで、どなたか、宴会芸としてマスターしてみようという方がいましたら、ご連絡下さい。貸し出します。
前号のモロヘイヤ饅頭同様、私の地元で発見された“灯台元暗し”型の迷産品。「神奈川県銘菓指定」とかかれ、1本700円ちょっとの値で売られとる。主原材料に「砂糖,餡,寒天,のり」とあるように、本当に「のり」が入っとる。
食べてみると思いっ切り「のり」の味がする。が、香ばしくておいしい。食べる前は、「のり」をただ甘くしたって美味しいわけがないとも思ったが、これは意外だった。
部室に1本置いておいたが、昼飯(餓えというものは恐ろしい・・・)やおやつとして好評であった。
1つ千円。血の池地獄の鉱泥を使った塗り薬で、ここでしか売っていない代物である。何たって池の前に小屋建てて売ってるもんで、直接買うには血の池地獄の入場料を払わねばならないのが悲しいとこ。郵送も受け付けてはいるが、どちらにしても余計なお金がかかる。
ひなびた赤茶色をしており、臭いはゲロゲロ(硫黄が多量に含まれている)。色々な皮膚病に効くとのことだが、これじゃあ、下手に塗っちゃったら表歩けないんじゃない?
原材料は「小麦粉,玉子,砂糖,ミルク,蜂蜜,膨張剤」となっている。よって、煎餅といっても、所謂“固焼き煎餅”といわれる類の物ではない。大秦ショッピングセンター内1階の、「亀元」という店が製造元だ。
秦野は地下水が低いという事情のため、古くから水稲耕作よりも煙草や落花生の栽培が盛んであった。特に煙草は、1708年の富士山の噴火で3日間も火山灰が降り続いたのを機に、酸性の土壌に適するという理由で、一層広く栽培されるようになったという。
ここで作られる煙草の種類である「秦野葉」は、日本三大名葉(残りの2つは、水府葉{茨城}と国分葉{鹿児島}である。)と称せられる程全国的に有名であったらしく、明治32年には秦野煙草試験場なるものが開設された。この「煙草煎餅」は丁度その折、秦野葉を後世に伝えようという意図で焼かれ出した物である。が、その実体は、単に「秦野葉」の葉型を型にしたというだけで、別に、煙草を食べちゃおうという煎餅ではない。よって、味はおいしいけれど平凡。ただ、普通の煙草の葉の原寸大を型にしているのか、煎餅自体は大きくて、インパクトはある。
このように、名前だけは怪しい煎餅を作らせるほど以前は盛んだった煙草作りも、昭和30年頃からの都市化・住宅化による農家の減少、及び、煙草作りは手間がかかるという理由での、丹沢リンゴなどへの転作の実施といった事により、今は年々廃れてきている。しかし、何といっても伝統ある煙草作りである。秦野では毎年九月下旬、昔を偲んで「タバコ祭り」が開催されている。
手っ取り早くいえば高野豆腐のこんにゃく版。薄い灰色で堅い板状になってはいるが、軽石のように透き間が一杯ある。
高野豆腐とはそもそも、豆腐に熱湯を掛けた後に凍らせ、さらに乾燥させて作られた物だそうである。まあよくわからんが、恐らく作り方は同様なのだろう。これの製法は丹波から伝わって来たんだそうだ。
私の家では「ひじきの煮物」に混ぜて使われたが、食べたところ、余り煮込んでなくてやや固めの油揚げのような口当たりであった。勿論、こんにゃくだから油っぽいということはないけれど・・・。
これは、袋田駅からバスで8分程の袋田の滝入口付近にある、「こんにゃく御会所」という所で売っているこんにゃく製品の一つ。一番安いセットで1000円程度。食べ物ではこの他にも、「こんにゃく入りアイス」や「こんにゃくパスタ」等々、奇妙な代物がごろごろしてたから、興味がある方は行ってみることをお勧めする。今回は、食べ物としてはその中でこれが一番インパクトがあったので、代表して取り上げた。
購入箇所は「凍みこんにゃく」と同じ。こんにゃくマンナンなる物が成分なんだそうだが、私にゃあ何のことやらさっぱり・・・。こんにゃくを使ってはいるけれども食えそうにはないという点で重要なので、これも別枠で取り上げてみた次第である。
半透明で、表面は少し堅いながらも滑らかさを保ち、ブニョッとした感触。気持ち悪いけど、お肌に優しそうではある。
美又温泉で売っている、手作りジャムセットの中の一つがこいつ。セットの中身をバラ売りしてくれるかどうかは不明だが、取り敢ず今回のは、人参,なすび,メロンの三点セットであった。
大方の想像どおり紫色。鮮やかな色で、見た目には葡萄ジャムのよう。しかし、味にはこれといった特徴がみられない。
{以上が、1994年度発行の東京工業大学鉄道研究部の部誌「つばめ35号」原稿の内容を抜粋、整理したものである。値段、販売場所等の情報は当時のものであり、現在の状況まではわからないので注意されたい。}
流石は大阪であるという絶妙の逸品。阪神タイガースを意識の上で、ドラ焼きの皮の表面をトラ模様になるようにそぎ落としただけのモノなのだが、その発想が気に入った。
カスタードと勝栗の2種類があり、バラ売りだと1個120円。これが箱に入ると、8個1000円とかになったりする。まあ、無難なドラ焼きの味ですな。
「ドリーム大阪5号」なぞで出発した大学院時代の広島の学会への道すがら、大阪にて寄り道しつつ訪ね当てた迷産品の一つ。東梅田駅からすぐの、地下街の「松月」という店で売っている。保存料とかは入ってないらしく、保証期間は製造日から3日間。ちなみに、店の主人も「梅田とら吉」という、コテコテの大阪っぽい名前である。
最近類似品(タイガースのことは意識してないけど)が出回ってきているから、そろそろ迷産品から外す時期かなというとも思うけれど、タイガースとの関係は重要だから敢えて残した。
富士宮駅からバスで30分余り、富士の地下水が断崖から吹きだす白糸の滝に着く。音止の滝はその白糸の滝のすぐ近くである。観光用の歩道が両方の滝を結んでいるのだが、件の「わさびソフト」は、その道の「音止の滝」側の入り口付近の店で売っている。値段は1つ300円。
朝霧高原の牛乳を使っているという触れ込みであり、事実、ソフトクリームの質はかなり高いと思う。そこそこの甘さのところにわさびがほんのりピリリと効いていて、なかなか面白い味(総合的においしいと思う)であった。
尚、「わさびアイス」というものも、黒部平に行けば1つ250円で食べられる。味は似たようなものだが、こちらは「ソフト」とは名乗ってない分、いくらかシャリシャリして固い。
森下駅と門前仲町駅の中間辺りにある、深川江戸資料館近くの土産物屋で売っていた。30枚入りで350円。
焼きそば入りと書かれ、見ると特製ソースまで別に付いていたこれ、袋を開けてみたら、青のりやら紅生姜やらベビースターラーメンみたいになっとる焼きそば(?)やらを混ぜ合わせて焼いてあるものが登場した。
あんれ、そのまんまやんけと思いつつ食べてみると、これがなかなか美味しい。ちょっと甘めかなと物足りなさを感じる人は、ソースを付けてどうぞ。かなり辛口のソースなので、味は引き締まります。
広島駅とかでも売っている。基本的に1箱620円だが、私がこれを買った宮島のとある土産物屋では消費税カットの600円だった。
先に紹介した「もんじゃ焼せんべい」に良く似ていて、こちらもマヨネーズとソースが付いてくる。マヨネーズは「キューピーマヨネーズ」だけど、ソースの方は「毛利醸造株式会社」製造の「カープソース」。普通、ソースは「オタフク」じゃないのかという声も聞かれたが、いかにも広島らしいから許そう。
「もんじゃ焼せんべい」と違うとこっていうと、せんべいがやや分厚いこと、原材料に「骨粉カルシウム」とか「かつお」とかが入っていること、ソースがお好み焼き用のやや甘目のソースであること、マヨネーズも付いてくること、「もんじゃ焼せんべい」ほど「青のり」が目立たないし、「紅生姜」も効いてないことくらいか?まあ、せんべいに何か塗って食べましょうって発想は面白いが、これに関してはマヨネーズなりソースなり塗ったからといって、頗る美味しくなったとかいうことはなかった。
米粒入りのアイスクリームで、一つ150円であった。私の某日の昼飯(こらこら!)である。
バニラベースの味だが、ほんのりお米の香りがする。入っている米はまばらであり、確かに「御飯物」ではあるが、腹が膨れるような物ではない。魚津市の「横山冷菓」というところで作っている。
同じ会社の類似商品としては「こしひかり最中」というのもあって、室堂などで200円で販売。これも実は私の某日の昼飯だったのだが、味はほとんど一緒。
この前は松島で「ひとめぼれアイス」なんてもんを目撃した・・・だけじゃもの足りなくて、試食もしたのであったけど、このように米を使ったアイスクリームってのも最近は増えてきてるようですなあ。
駅近くの「荒川村農協」で6本600円で販売している缶入りドリンク。1本当たり、190g入っている。原材料は、桑茶とそば茶とビタミンCで、ルチン、葉緑素、カルシウム、鉄分などが多量に含まれているそうである。お茶っ葉バージョンの「くわっ茶」というのも売っていたが、基本的にこれと同格の物として無視。
色の方は、ドーピング検査に持っていっても見た目じゃバレないような感じ(って、何を言ってるんだぁ!失礼しました。)。香りはほんのり変で、味はほとんどないが、若干渋味を感じる。
そんなわけで、これは中身はいたって平凡である。で、缶なのだが、良く見ると白い無地の缶にシールを貼ってあるんだな、これが。よくわからんけれど、経費削減の一環なのか?
1箱1030円。宇奈月でこれを買ってから欅平に行ったのだが、そっちの売店は1000円だった。これはちと悔しいところであった。
飲み方は珈琲(インスタントではない)とまったく一緒。箱の中にはフィルターもサービスで入っていた。
なんともはや表現しがたい味。とりあえず、香ばしいし美味しい。まあ、新しい21世紀の飲み物とか大嘘書いとこ・・・。だって、原材料は「たんぽぽの根」だけだし、比喩出来そうな味ってないんだも~ん。お好みに合わせてミルクや砂糖をどうぞって書いてあるけれど、やってみてもやっぱり、あなたの知らない味が出現いたします。
そうそう、色は珈琲に似てるけれどかなり濃い目だよ。
チーズ入りといか入りの2種類があって、1個250円。私の某日の朝食(おひおひ)。
私の買ったのはチーズ入りの方。拳大の半分位の大きさの「チーかま」に、茹でた皮付きポテトが被さっている。かまぼこの中のチーズはかなり柔らかめだ。ポテトには味付けは何もされてなく、かまぼこの味だけで勝負している。
空きっ腹の時にこれだけを食べても気持ち悪くならなかったし、まあ食べられる味。しかし、特別うまいというわけでもない。
兵庫県伊丹市で製造している大豆タンパク食品。以前に「鮨蒲」を購入した「河内屋」に再び勝負をかけたところ、10枚入りのを200円で販売していた。
「バター風味のトーストにした豆腐」とのことで、見た目は黄色っぽい大きなお麩とでも表現できようか。練り込んであるせいか、バターの香りはかなりする。サクサクしていて美味しいが、かるすぎて腹の足しにはならん。
缶入りドリンク。焦げ茶を薄くしたような色をしている。富山県朝日町名物の黒茶(発酵茶)。
「バタバタ」というのは方言で「慌ただしい」という意味。茶せんをバタバタと慌ただしく左右に振る動作から、このように命名されたとか。
味わい深いお茶だとか書いてあったが、飲んでみると味も香りもかなり薄い。注意深く味わうと何となく香ばしさと酸味を感じないでもないが、普通はこんなもん、色が付いてなきゃ、ただの水だと言われたって納得しちゃうかも?
広島の辺りでは、「めしとる」ってわけで縁起物として「しゃもじ」がお土産品として売られている。ま、宮沢元総理が昔、これを持って総理になるぞーってなパフォーマンスもしてたし、有名だからこれを知らない人はいないでしょう。んで、縁起物として貫禄を見せつけるには、やっぱ白木のままの「しゃもじ」じゃ押しが足りないってんで、大概は「必勝」とか「絶対合格」とか「○○祈願」とか書き込んであるわけだ。そこまではいいかな?
勿論のこと、ここで取り上げる「しゃもじ」はただそれだけのブツであろう筈がない。そんなんだったら、誰が迷産品に認定するかいな!本当だったらこれには、ありふれたそういった「しゃもじ」と区別するために、「○○しゃもじ」とかいう特別な商品名を用意しておいて欲しかったが、そうじゃなかったので仕方なく、そのまま「しゃもじ」という名で取り上げた次第である。元々「コロンブスの卵」的な商品だし、しょうがないのかな?
売っているのは、宮島の「広重物産店」という土産物屋。んまあとにかく、一度行ってみてご覧なさい。店先に並べられたおびただしい数の「しゃもじ」にはそれぞれ、「チャゲ&飛鳥」,「イチロー」,「尾崎豊」,「優勝サンフレッチェ広島」などなど、およそ意表をつく文字が並んでますから・・・。
「しゃもじ」は色々な大きさのがあり、一番小さいもので1本400円。店の中の方にも、そういった「しゃもじ」は沢山並べてあった。店の主人によると、他にも好きな言葉があれば、その場で書いて同じ値段で販売するってことだ。
私?せっかくだから、店の奥で売れ残ってた「横浜ベイスタース石井琢郎」って書かれた一番小さい「しゃもじ」を買いました。他には「パリッシュ」とかも見かけたけど、ありゃ流石に売れることはないだろな。
直径5cm位の大きさのまんじゅうを揚げただけのお菓子である。昔、こんな名前の映画があったと記憶しているが、店が便乗してこういう名前にしたのかどうかは定かでない。味の方はアンドーナツとあまり変わらない。
1個200円で駅近くの「宮月堂」という店で販売。材料はいい物を使っているのかも知れないけれど、庶民には高すぎるのでは?饅頭自体かなり小さいし・・・。この店、一瞬「あげまん」という名前の店なのかと思ってしまうような看板の出し方をしていた。実際これしか売ってないんだから、そのように改名してもいいんじゃない?
「お米ギャラリー銀座」という所で100円で売っている、スポーツドリンクタイプのお米飲料。味の方はその名の通り、やや酸味があるのが認められる。製造元は徳山市の農協。徳山で採れたヤマホウシというお米の抽出液に、ビタミン類が添加してあるそうだ。
最初見た時は、宮古島・平良の「ミキ」が頭に浮かんだ。が、残念ながら、あれ程個性的なドリンクとは評し難い無難な商品である。何も知らずに飲んだら絶対に、お米の飲料だとは分からないだろう。
尚、類似の物として、「ライスドリンク」という名のオレンジジュースタイプのドリンクも100円で販売。
土産として買う時には注意しましょう。これは朝生菓子でありまして、買った当日に食べるためのものです。そして、特別デカいわけではないけれど、曲がりなりにも「ぼたもち」です。12個入ってます(600円)。何も考えずに買ってしまうと大変です。私なぞ、お陰で買った日の昼飯が「ぼたもち」オンリーになっちゃいました。で、6個でダウン。また夜も食わねば・・・。
てなわけで、ある程度処理する人数が見込める時でないとお薦め出来ないけど、この値段は良心的。やわらかくつき上げた餅をつぶアンでくるんであるだけのお菓子だから、名前はともかくとして無難に美味しい。
購入場所は、広島駅改札外のキオスク。
阪神百貨店の地下の弁当売り場で売っていた。私は当初、これを探して6階だかの「タイガースショップ」に迷い込んでしまい、カルチャーショックを受けた(品数は関内の「ベイスターズショップ」の倍はあった。人気選手の本やぬいぐるみといったもんが、じゃんじゃか出てるところなんかは流石。中でも、「オマリーのダイナミック・イングリッシュ ~オマリーの六甲おろし」なる、オマリーが日本語と英語で「六甲おろし」を歌うという謎のCDには惹かれるものがあったけど、そこは我慢。オマリーがいなくなった今、あのCDは絶版でしょうね・・・。)のだが、この際そんなことはどうでもよい。
姫路駅の新幹線ホームで弁当の蓋を開けたら、弁当の蓋に仕掛けてあった電子オルゴールが「六甲おろし」を奏で始めた。周りに若干ではあるが人がおり、その時わたしゃ恥ずかしかった。
この騒音の元(?)は光に反応するタイプで、5000回程使えるとか。電池交換が出来るかどうかはわからん。誰か興味があるなら調べて欲しい。 値段は1000円。中身に関して言えば、ボールを型取った蒲鉾が1つ入っていた他は、単なる「幕の内弁当」であった。
ともかく、店では電子オルゴールが入っている事とか何も宣伝せずに売ってはりますさかい、買いに行かはるならくれぐれも慎重に探しておくれやす。ほんま、分かりにくいわ。
「大番鮨」という寿司屋で1本1130円で売っている。まあ読んで字のごとく、とんかつ入りの太巻きというですな。
マヨネーズ、しそ、ごま、ソース、約2cm角の棒状とんかつといったものを具にしてる。ボリュームは結構なもの。
マヨネーズととんかつというのは、カツサンドでしばしばお目にかかる組み合わせだが、マヨネーズと鮨飯というのも酸っぱいもの同士、意外にマッチしていた。
店の場所は駅から恵美須町方面に行った線路脇なんであるが、大々的にこいつの宣伝はしとりゃせんから行くならそのつもりで。わたしゃ普段寿司屋などに一人で出入りせんから、最初暖簾潜るのには抵抗があったけど、入って注文しちゃえば何のことはなかった。
国歌の著作権が売りに出されている訳ではない。こういう名前の羊羮なのである。
えっ、売っとる場所がまた凄いって?そりゃ私もそう思う。
売ってるのは、皇居の中にある窓明殿という建物内の宮内庁生活共同組合の売店。他にも、菊の御紋がちりばめられたネクタイとか、尋常でないものはいくつかあった。(何を考えてモノ作ってるんだろ?)
さて、一般人がここを利用するには、宮内庁に皇居を見学させろぎゃあぎゃあと掛け合うか、勤労奉仕団の一員として潜り込むかのどちらかしかないだろう。ちなみに、私は前者。本当は10人以上の団体申込みしか受け付けてもらえないのだが、他の団体とたまたまかち合うと、増結許可が出る事もある(私の場合は4人で申し込んだのだが、このようにして許可が降りた。)。ま、とりあえず、宮内庁の参観係に電話をかけてみることですな。
前置きが長くなった。本題に入ろう。
羊羮は濃い珈琲色。1本長いのもあったのだが、私は「姫羊羮」というミニ羊羮3本セットを買って味見した。羊羮の種別は「大島羊羮」と書かれていた(他の2本は小倉と抹茶だった)けど何のことやら?3本分まとめて書かれた原材料名のところに「黒糖」というのがあったから、これはもしかして黒砂糖の羊羮なのか?うーん、奄美大島かなんかの黒砂糖を使ったとか?
で、味の分析をしようとしたのだが、甘すぎて出来んかった・・・。
{以上が、1995年度発行の東京工業大学鉄道研究部の部誌「つばめ36号」原稿の内容を抜粋、整理したものである。値段、販売場所等の情報は当時のものであり、現在の状況まではわからないので注意されたい。}
干しうどん。ゆでる前から幅は2cm近く、すでに茹であがった「きしめん」状態。税別で500円だったように思う。
最初に発見したライン下り乗降場前の「見晴」という店で販売していたのは、「ゆずぺら」入りのものだけであったが、水上駅前の土産物屋ではノーマルのぺらぺらうどんをはじめとして、「ゆずぺら」,「うめぺら」,「よもぎ」,「わかめ」,「しいたけ」といった色々な種類を取り揃えて、520円で販売していた。最近、伊良湖岬の売店なんかでも見かけたし、結構メジャーになってきているようだ。
袋の表示によれば、「四季折々に・・・ べんりで美味しい」んだそうだ。どの辺が「べんり」なのかわかりかねるが、私がもっとわからんのは、これが意匠登録出願されてるってこと。
「師匠登録?」とかおっしゃる、話のみえてなさそうな方のためにもちっと詳しく語り(騙り?)ますと、「意匠」ってのは平たくいえば「デザイン」ってこと。要は、業者の方がこの「うどん」の色・形について、これを創作された意匠として認めて権利を保護してちゃうだいと、特許庁の方に申請してきてるってわけ。
ほんとに権利化されるんかな、これ?まあ、検討を祈ります。
さてこのうどん、確かにぺらぺらしているだけあって2~3分で茹であがる。かように調理スピードの面では効果がある代物だと思うけれども、茹でると元々2cm位あったうどんの幅が4,5cmにまで膨張するってことも見逃せない事実。長さもそれなりになるから、茹であげた後に麺をまとめて箸でつまんで丼に移そうと思っても、これが重くてしかも滑るしで、なかなかうまくいかん。ザルにでも一旦あけてから入れるのが一番良さそうだけれど、量は1袋で2,3人分位出来あがっちゃう(何人前か位は表示しといてくれ~!お陰で食い過ぎてしまったじゃないか。)から、それでもこの厄介な取り分けの作業は必須だと思う。
しかし、味は悪くない。
研究室のゼミ旅行で行った3回目の「グリーンピア津南」で巡り合った品。日本海名産と銘打った、イカし(イカれ?)てるデザインの袋に入っている。
「Here they are, with good taste of country style Rice Cookie, we made this cookies useing sepiomeianin which containe mellow fragrance.」
見た目は真黒焦げの煎餅。ネーミングで「いかすみ」部分を平仮名にしているのは、「いか墨煎餅」の他に「いか炭煎餅」というニュアンスも含むという意味か?
こんなわけで色は変なのだが、味や風味は奇抜なものではない。ただし、上記のように「mellow fragrance」かという点については、大いに疑問。
最近は、土産として、かなりメジャーな煎餅になってしまっているようだ。
てっきり単独で売っているのかと思ったら、「みそまんじゅう」とセットで売っていた。色の方は、クロロフィルのせいでやや色鮮やかかなあといった感じ。モロヘイヤまんじゅうも、ちょうどこんな色だったっけな?なんか、となりの「みそまんじゅう」の方は、茶饅頭そっくりだしねえ。
値段の方は、「みそまんじゅう」と4個ずつセットで824円。やや独特の香りがホンノリするけれど、気になるようなものでもない。餡はつぶ餡で、それなりの甘さ。無難で面白くない。
市ケ谷だと大蔵省印刷局記念館で、滝野川だと大蔵省印刷局滝野川工場の売店で、霞ケ関だと大蔵省の売店で売っとるようだが、大蔵省に潜入するのは難しいと思うし、滝野川工場も申込みが必要で面倒だから、手軽に買いに行くなら印刷局記念館でしょう。
大きさはほぼ1万円札と同じ位で、表が一万円札の絵柄になっている。これで透かしが入ってたりすると完璧だけど、んなことは流石にない。厚さだけなら十万円分は軽くいってる。
1箱1000円で2種類(ノーマルなのとチョコ味と)位。
「まぐろ一匹にへそひとつ 貴重品へそ」と、かような文句が記載されている箱に入れられ売られとった。私が確認しているだけで、販売場所は、焼津駅や静岡駅新幹線ホームのキオスク、焼津市のやいづツナコープ等数箇所にのぼるから、製造元がある清水市を含めた一帯で、幅広く売られているものと推察される。
これは、砂糖醤油をベースに「まぐろのへそ」を味付けしたもので、ボンカレーみたいな袋に密封され、1年間の保証期間が設けられている。数ミリの厚さにスライスされており、へそ全体の形は不明瞭。食べてみると、やや堅い。焼き鳥のレバーにも似てるような感触だけど、それよりこっちはもちっと堅いんじゃないか?
というわけで、かかる「へそ」の味はというと、それ程でもないものと認められるわけなんざんすが、この「珍味へそ」の解説をここまで読んできて、まさか変だと思わない方なんか、いらっしゃらないでしょうねぇ?
バイオテクノロジーの輝かしい軌跡のもと誕生したこの「珍味へそ」は、胎生魚作りの技術が確立したがために製作可能になった食品で・・・・・はない。このまぐろの「へそ」の正体ってのは、実はまぐろの「心臓」なのである。形がへその形に似ているからというのが、名前の由来とか?タネが明かされればなんてことないが、パッケージで大きく「へそ」をアピールし、ここまで観光客を騙しにかかっている商品てのも、貴重な存在ではないだろうか。
菓用大豆である「ユメユタカ」という豆を使って製造されているアイス。1つ250円で種類は、「ココナツ」,「オレンジ」,「しそ」,「ジンジャー」等7,8種はあった。
食べてはみたが、案の定、どの辺が豆腐なんだかさっぱり分らん!あっさりしているといえば、あっさりしてたような気もするけど、私が食べたのは、ハタで「アンビリーバブル」といわれた「ジンジャー」だったので参考にはならんかも。
売っている店は、長瀞駅からライン下り乗降場に向かう途中にある「八幡屋」というとこ。
両津港から徒歩2分の幸次郎製菓で製造販売しているお菓子で、ワカメの粉末を白餡に混ぜている。それが故に餡は薄緑色をしており、食べると何となく磯の香りが・・・。餡はかなり甘い。
1個70円であり、12個入りの箱詰めのになると900円。
原材料におけさ柿と果糖しか使ってない、「果肉100%」というすごいシャーベット。内容量100ccで150円であった。
佐渡の羽持町の業者が佐渡特産のおけさ柿を使って製造しているので、地域特性が十分現われている品といえよう。販売していたのは、真野町の佐渡歴史伝説館の出口の外にある売店。
何てったって、果肉に果糖を添加しているだけのシャーベットであるからして、味は正に干し柿みたいなもんです。
おけさ柿をシャーベットにしたというこれと類似の品は、実は佐渡にはあちこちでゴロゴロしているのだが、私が見てきた限りでは、この手の物を一番安く味見するなら、ここで取り上げたのが最適のようである。
佐渡汽船の船(おけさ丸)の売店で一袋100円で販売。2種類あったが私の買ったのは、青い袋に入った真野町の業者が製造している物であった。主原料は小麦粉と砂糖で、袋に「食べても差しつかえありません」と表示されていたので、当然のことながら私は買って食べちゃいました。
その結果、「人間様のおやつ」としてしまっても問題なさそうだと結論。まあ、形が歪なのと風味の点で我慢すべき点はなきにしもあらずだが・・・。だいたい、そもそもカモメのエサに砂糖なぞ入れる必要なんかあるのか? てなわけで、下に挙げた2種類のかりんとうと共にサランラップに包んで、お土産(この時は、北海道[最後のJR深名線]と佐渡と名古屋をセットにして旅行していたのでした。)だっつってさりげなく職場においといたら、案の定きれいに無くなりましたです、はい。(黙っとこ、黙っとこ・・・。)
値段は忘れたが400円もしなかったんじゃないかな?お察しのとおり、真黒なかりんとうでごわす。
甘さを抑えた不気味なお菓子で、おいしくもまずくも無い。「mellow fragrance」とも思えんな、こりゃ。(うー、短いコメント。)
230g入りで500円(税別)。「ピリットそば入 山のそば吉」という袋表の変な表示文句の通り、これ、辛いっス。原材料が豆腐、そば粉、砂糖、食塩、唐辛子だもん。
JR深名線廃止の日、私はこの「ルオント」で「幌加内そば」でも食べようと思い、政和駅からここまで歩いて往復したのだが、この時の私は、政和駅から国道を幌加内方面に行けば着くという情報しか持ってなかった。で、そんなに駅から離れてはいないんじゃないかとタカをくくっていたら、実際は歩いても歩いてもなかなか着かん。結局、少なくとも片道2kmは歩いたんじゃないか?やっとこさ着いてみると、ここではもはや10分しか余裕はないという状態で、風呂(500円)や食事どころではなく、土産を漁るのが精一杯。んでもって、そこで見つけたものの一つがこれってわけ。
結論:マズイ
怪談ネタにもならんネーミングである。
言うまでもないが、「あめ」が歌うんではない。「声 のどのアメ」と袋に書いてある通り、「歌う準備用のアメ」とでもいう意味合いでこのような名にしたのであろうけれど、なんにせよ、日本語が変であることに変わりはない。(もしかして、「おはようございました」のような、北海道方言とか?)
これ、袋の説明によると、古来から声楽家や喉を使う人々に愛用されてきた中国産の胖大海(はんたいかい)や母子里笹、エゾヨモギのエキス成分をふんだんに含んでいるとのこと。「(株)クロロランドモシリ」という発売元がある場所が、深名線最終列車に「そば食えよ~!」ってな声も飛んだ“愛しの幌加内町”だったんでオロロっときて、さらに、本当に効くのか良くわからんという気がする母子里笹を敢えて使用し、地域色をこのアメ色のアメにしっかりと込めているってダメ押しもあったもんだから、取り上げざるを得なかった次第。
1袋4個入りで100円(税別)。しかしながら、特別な味がするわけではない。
原材料は、「わかめ、砂糖、白あん、寒天」である。「わかめもなか」を製造販売しているのと同じ店で、1本800円で売っている。手作りのお菓子だけあって、練りが効いており、なかなか値も張る。
「わかめもなか」程は甘いとは感じなかったが、「わかめ」の風味は強烈。口に入れた瞬間に「きた~!」って感じ。だてに深緑色してない。
黄土色というか味噌色というか、まあそんな色をしている。「砂糖、生餡、水あめ、みそ、寒天」を使って、佐渡は羽茂町の(株)マルダイが発売している。250g入りで360円。
少し柔らかめに作ってあり、甘さ控えめの味噌味してる。お土産として好評。
私が購入した場所は、「たらい舟」乗り場脇の土産物屋。
秀松堂総本店つう店で、1つ300円(税別)で販売。種類はきなこの他にも、よもぎなど色々あった。
ひるがの高原の原乳を使用しており、色は白色。ほんのり「きなこ」の風味も感じないでもないが、何も知らされずに食べさせられたら普通のバニラアイスと区別つかんだろう。
1袋450円(税別)であった。販売場所は上のアイスクリームと同じ秀松堂総本店。パッケージの袋に「珍菓」と明記されている以上、ここで取り上げないわけにはいくまい。
なんだ、どうせ単にせんべいにミツバみたいな野菜を乗っけただけなんだろうと、大半の方は思うかもしれない。現に私も、これを実物を見るまではそう思ってた。何たって、きなこのアイスクリームを売っている事が分からなければ、この店に入らなかった筈だもん。
使っているのは蓮根にくわいにさつま芋、それぞれ薄くスライスし、砂糖の衣を纒ったせんべいとしている。だから、野菜の風味そのものが楽しめ(?)、特にくわい、蓮根は、「どわー!」である。ま、そこらで売っている野菜チップのみたいなもんで、油を使ってない、嵐の風味を持つお菓子とでも理解しといて下さい。You see?
1個200円で小木町観光センターにて販売。発売元は羽茂農業協同組合である。 ヨーグルトソースをベースにこしひかり粉を混ぜた、ものすごく柔らかいゼリー。透明感が全然ない白色である。
食べていてもただのヨーグルトゼリーという感じで、こしひかりを入れたことによる効果は不明。多分、新潟のイメージの色濃い「こしひかり」を使っていさえすれば観光客に受けがいいだろうという発想が先にあり、それから、ヨーグルトゼリーにすれば色も白で米っぽくていいだろうってことになったんとちゃうかなあ?
群馬県上野村、この村のとあるドライブインにおいて、この迷の正統派たるべき商品は売られていたという。つかれ目、肝臓の友なる触れ込みのこれ、10パック分袋に入って、1000円なり。「みつばかえで」というのがその正体なんだけれど、とにかく木のチップの袋詰めですな、早い話が・・・。
使用方法は、約十グラムの木片(恐らくを1パック分だと思う)を1リットルの水に入れ、沸騰した後、弱火で煮出すだけ。ワインレッドの美しい液が出来るってなことが説明書きに書かれていたけれど、実際には、薄めの紅茶みたいな代わり映えのしない液体が出来あがった。
一口飲めば、・・・(無言)。これ、木の味とでもいうしかないんじゃなかろか?「良く売ろうと思ったなあ」とは、それからしばらくしてからの感想である。
「上野村多野チップ製造」って書かれている(となると、普通こんな用途にするとは思わんだろ。)し、群馬の秘境ならではの物かと思っていたら、最近は別の製造元のが、高崎や水上なんかでも常時売られるようになっているみたい。
徳島県相生町で国道195号線沿いにある「もみじ川温泉」、入っていると肌がヌルヌルしてくる温泉だけど、まあなんだ、ここの売店で売っている。
「やこめ」はこちらの方言では「やきごめ」,「やっこめ」,「ひらごめ」などともいい、戦国の昔、里人たちが大釜で籾を煎り、杵で搗いて殿様に献上したのが起こりとか。
保存は一年間そのままで有効とあったから、しばらく食わんでおいておいても大丈夫だろうと買って帰ってからものんびり構えていたら、ある日ふと、製造年月日が1994年8月であることに気がついた。こらこら、私が買ったのは1995年の10月だぞ。のんびり気が向いてからというどころか、そもそも現時点であっても食べて大丈夫なんか、こいつは?
お湯かけて5分待てと書いてあるのでそうしてみたが、どんどんかけたお湯が冷めていったからかどうかは知らないが、5分後のそれは堅くて食えたもんじゃなかった。仕方ないので、さらに電子レンジで暖めてようやく食える状態に・・・。多少香ばしいが、常食にする気にはならん。
この「やこめ」の類似品としては、奥出雲おろちループで買える「やきごめ」などがある。この「やきごめ」、尼子戦士の玄米乾飯ということで、150gで300円。基本的にものとしては「やこめ」と違いはほとんどないと思うが、「お召し上方り方」として挙げている方法が4通りある点で、こちらの方が消費者にとっては親切。
「関西汽船」と「共同汽船」と「共正汽船」の共同運行になっているこの航路。乗船券から判断するに「関西汽船」と思われるが、この最中はその船の売店で売っていたという代物である。
包紙の表には、「日本国発明特許 特許第883783号|清酒から生れた酒菓」という、多少格調はあるが目立つシールが貼られ、売店では「特許の味」という文句まで書かれた値札をぶらさげてた(って、おいおい、味は特許にならんわ!菓子そのものならO.K.だけど。)。なんにせよ、こんなシールは国が公式に発行しているもんじゃないから、そこんとこよろしく。
さて、次に包紙の裏であるが、こっちには普通のお土産でもよく見られるようなシール、つまり、「品名」,「製造年月日」などが記載されているものだけど、それが貼られている。「・・・製造者名・(有限会社)栗尾商店,所在地・徳島県美馬郡貞光町馬出47の10,摘要・こも樽の型(清酒入り)」ってあるけど、一体、最後の「摘要」って何だ?
・・・その答えは中の最中を見れば一目瞭然、日本酒をたっぷり入れた餡を酒樽を型取った最中の皮で挟んだ構造にしているのである。Oh,I see.
酒にほんとに弱い人にはやめた方がいいかもしれないけれど、土産としては合格点の味。いいっすよ、なかなか。
菓子箱に入っていた「しおり」には、英語の説明で「Wine Cake “KINRYO”」とあって、外人にとっちゃ、「最中」も「cake」なのかということで、ちょっとびっくり。「金陵」というのは中国の南京のことで、江戸時代、頼山陽が琴平に立ち寄った時、琴平が「金陵」を思わせるということでこの地をそう呼び、琴平の酒も「金陵」と名付けてしまったのがそもそもの発端だそうだ。そして、時代を経て、その酒を使った最中の名もまた、「金陵」となったのである。
つうわけで、多分、琴平の方でも売っているんじゃないかと思う。
{以上が、東京工業大学鉄道研究部の部誌に未発表の品々に関して新たに書いたものである。値段、販売場所等の現在の状況はわからないので注意されたい。}
指名手配中の迷産品(情報求む)・・・
※フーチバージュース(沖縄本島)
↑フーチバーってのは蓬のことだよ。
※長命草ジュース(波照間島・波照間空港)
↑店が開いてるのは極く短い時間だけ。
※ざざ虫(飯田線沿線)
↑川の岩肌にへばり付いとる、ゲジゲジみたいな虫らしい。
※かいこの蛹(松本)
↑缶詰になっているのを目撃。まだチャレンジできない品。
※ウツボ,アバサ,エラブウナギ,カメ,山羊の各料理(宮古島・平良)
↑全く謎。
※アイスこぶ茶(王子)
↑よく冷えたこぶ茶だそうで、煎餅も浮かんでいるらしい。
※ウツボの刺し身(四国)
↑スーパーで売ってておかしくない。(「干しうつぼ」だったら宍喰で勝負済み。)
※熊笹アイス(美幌峠)
↑やっぱり峠まで行かなきゃ買えんのかなあ?
※じゃがいもアイス(足寄,層雲峡)
↑足寄は駅の売店、層雲峡はユースで販売か?
※ぼけ防止煎餅(川棚温泉?)
↑小串駅では現在売っていない。隣の駅ならある?
※干し苺,干し梨(津山)
↑干してどうするそんな物!キオスクで販売か?
※とうもろこしアイス(層雲峡)
↑ユースにて、200円位で売っているそうだ。
※海亀料理(小笠原)
↑日和佐辺りでこんなもんやってたら、ただじゃ済まないぞ。
※ 阿波尾鶏(徳島)
↑デパートの食品売場で本当に売っていた。まだ食してない。
※マンボウの刺し身(仙台)
↑飲み屋のメニューにあったらしいが、季節限定。
※ういろう・ザ・ワールド(名古屋)
↑CD化されているコマーシャルソング?
※しいたけ羊羮(岐阜県内?)
↑鉄とは縁のないところで販売されているらしい。
※うなバーガー(星ケ丘)
↑「うなぎの宮田」で1日30個限定販売。
※ステブタ(筑前新宮)
↑駅のラーメン屋が作っている、中華風今川焼き。
※みかんコーヒー(河辺)
↑「からさわ珈琲店」販売の変わり珈琲の一種。
※茶゛む(掛川)
↑簡潔明瞭。ヤマハリゾートつま恋の「こだわりっぱ」で販売?
※お魚アイス(高松)
↑「しなやカニ歌って」、「愛しのエビー」など種類豊富。
※ラジウムまんじゅう(恵那峡)
↑名前が危なそう。食欲をそそります(?)。
※たこの生姿焼せんべい(一色)
↑「ヤマ伍三矢商店」で1日30袋限定販売。
※UFOアイス(羽咋)
↑UFOの街「羽咋」には、他にも色々UFO商品が?
※ 昆布ジャム(利府)
↑利府町の特産品として地元では展示しているとか。
[北海道]
01: ハッカ楊枝(北見)
25: 黒豆ドリンク(上川)
90: いかすみかりんとう(千歳空港)
91: 豆腐のカリントそば入り(せいわ温泉ルオント)
92: 歌うあめ(せいわ温泉ルオント)
[青森県]
12: 石炭(津軽五所川原)
[岩手県]
02: 山田生せんべい(宮古)
[秋田県]
27: 黒鉱饅頭(大館)
28: まるめろの缶詰(大館)
47: マルメロドリンク(大館)
[宮城県]
36: 白木こけし(鳴子)
[山形県]
26: 千年どうふ(山寺)
54: 丹野の珍味街道(山形)
[群馬県]
42: くろほね木の芽まんじゅう(水沼)
43: 山菜まんじゅう(水沼)
45: たんぽぽ健康漬け(水沼)
52: 迷わくみそ(水沼)
81: ぺらぺらうどん(長瀞,水上など)
98: めぐすりの木(上野村)
[栃木県]
24: ALFALFA DRINK アルファエー(矢坂)
[茨城県]
03: ガマの膏(筑波山)
61: 凍みこんにゃく(袋田)
62: こんにゃくスポンジ「小町」(袋田)
[埼玉県]
69: 奥秩父桑の雫(武州中川)
81: ぺらぺらうどん(長瀞,水上など)
83: 熊笹まんじゅう(長瀞)
86: とうふアイス(長瀞)
[東京都]
04: 溶岩糖(三宅島)
57: 南京玉すだれ(越後湯沢,深川)
66: もんじゃ焼せんべい(森下)
75: あげまん(門前仲町)
76: ライスサワー88(東銀座)
80: 君が代(皇居)
84: 万円サブレ(市ケ谷)
[神奈川県]
35: 田螺の味噌煮(本厚木)
38: モロヘイヤ饅頭(湘南台)
49: 黒玉子(大湧谷)
58: のり羊羮(片瀬江ノ島)
60: 煙草煎餅(秦野)
[静岡県]
65: わさびソフト(音止の滝)
85: 珍味へそ(焼津,静岡)
[長野県]
37: わさびチョコレート(栂池)
40: くりジャム(長野)
41: そばぶっかき飴(長野)
46: あざみ(長野)
50: かんずり(長野)
55: 蜂の子大和煮(長野)
[新潟県]
44: ふきのとう羊羮(津南)
51: 山百合羊羮(津南)
53: またたび羊羮(津南)
57: 南京玉すだれ(越後湯沢,深川)
82: いかすみ煎餅(津南)
87: わかめもなか(両津)
88: パーシモンシャーベット(真野)
89: カモメのおやつ(佐渡汽船)
93: わかめ羊かん(両津)
94: コシヒカリみそ羊羮(小木)
97: こしひかりゼリー(小木)
[富山県]
39: 鮨蒲(魚津)
48: さくらんぼドリンク(電鉄富山)
68: こしひかりソフト(宇奈月)
70: たんぽぽ珈琲(宇奈月,欅平)
71: ポテト・かま(黒部平)
72: トーフリッチ(魚津)
[岐阜県]
05: 下呂の香り(下呂)
73: バタバタ茶(欅平)
[愛知県]
95: ハンドメイドアイスクリーム木の実のなるころ[きなこ](浅間町)
96: 野菜せんべい(浅間町)
[三重県]
33: 松葉エキス飴(熊野市)
[大阪府]
06: もみじの天ぷら(箕面)
64: トラ焼(東梅田)
78: タイガース弁当(梅田)
79: とんかつ鮨(天神ノ森)
[和歌山県]
10: じゃばらドリンク(和歌山)
34: すだち(新宮)
[岡山県]
56: アシタバホワイト(岡山)
[広島県]
67: 広島風お好み焼せんべい(宮島)
74: しゃもじ(宮島)
77: 棚からぼたもち(広島)
[島根県]
63: なすびジャム(美又温泉)
[香川県]
07: 孔雀の羽根(小豆島)
[徳島県]
99: やこめ(もみじ川温泉)
100: 四国酒菓金陵(大阪南港-徳島航路)
[高知県]
08: 山椒餅(佐川)
[福岡県]
09: 成金饅頭(直方)
[大分県]
59: 血の池軟膏(別府・血の池地獄)
[長崎県]
11: ピーナッツ豆腐(深江)
[沖縄県]
13: ゴーヤージュース(沖縄本島・首里)
14: ジーマミー豆腐(沖縄本島・首里)
15: ココナツジュース(沖縄本島・玉泉洞,石川町)
16: サボテンアイス(沖縄本島・ひめゆりパーク)
17: さとうきびジュース(沖縄本島・琉球村)
18: さとうきび(沖縄本島・那覇)
19: イリオモテヤマネコの手形(西表島・大原)
20: ミキ(宮古島・平良)
21: クバの葉もち(与那国島・久部良)
22: げんまい(沖縄本島・那覇)
23: ピィヤーシ(石垣島・離島桟橋)
29: 海ぶどう(宮古島・平良)
30: 黒糖玄米(宮古島・平良)
31: 黒糖ドリンク(宮古島・平良)
32: うるす(宮古島・平良)
迷産品ガイド(後編)
QDATトップ>過去の作品を訪ねて>迷産品ガイド(前編)/カタログ「鉄っぽい本3」
Published on 1997/12/29 / Last updated on 1998/10/31
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